HOME >  矯正歯科について >  失敗しない矯正治療 >  矯正を失敗しないために

矯正を失敗しないために

歯並びやかみ合わせの悩みを解消したくて治療を受けたのに、逆に健康を損なっては意味がありません。当院では治療方針を定め、矯正歯科治療を失敗しないための取り組みをおこなっています。

矯正歯科治療を失敗しないために

矯正歯科治療の失敗の多くは、矯正を担当する歯科医師の診断ミスや、不必要または不適切な矯正治療を無理におこなったことで引き起こされます。
私たちは矯正歯科治療の失敗をしないために、以下のような方針で矯正治療をおこなっています。

十分な検査、診断、予測模型の提示、カウンセリングをおこないます

患者さんのお口の状態を把握し、どのように歯を動かしていくべきかを適切に診断できるよう、十分な検査による資料採取をおこないます。また、模型や資料を提示しながらカウンセリングをおこない、どのような治療をおこなって行くかをあらかじめ患者さんにきちんと説明いたします。

骨格の分析・成長予測をおこないます

骨格に調和した歯並びを作るために、骨格の分析や骨格の成長変化を予測し分析しています。

むし歯・歯周病予防を徹底します

矯正治療開始前に、MTM(メディカルトリートメントモデル)の流れに則ってむし歯と歯周病のリスクを調べ、むし歯と歯周病のリスクを下げるための初期治療をおこない、矯正治療中は毎回上下顎のワイヤーを外しむし歯と歯周病の原因である細菌を除去するクリーニングをおこないます。

治療方針・資料は文書でお渡ししています

矯正治療の方針は文書で記録し、口腔内の写真やX線写真なども印刷して患者さんにお渡しします。

治療後の歯並び予測をお見せします

ortho-5-1
矯正治療後の口腔内を予測した模型(セットアップモデル)

矯正治療後に予測模型(セットアップモデル)を提示して、どのような噛み合わせを創るのか具体的にお見せします。

初診時口腔内(年齢:24歳/主訴:前歯の捻れ/診断:中立咬合・叢生歯列)
ortho-5-2ortho-5-3ortho-5-4
セットアップによる術後予想
ortho-5-5ortho-5-6ortho-5-7
実際の動的治療終了時口腔内(治療に用いた主な装置:マルチブラケット装置/抜歯部位:非抜歯)
ortho-5-8ortho-5-9ortho-5-10

矯正治療(Ⅰ/Ⅱ期)の目安

治療内容
オーダーメイドのワイヤー矯正装置で治療を実施します。(スタンダードエッジワイズ法)
費用の目安(自費診療)
約431,200円〜1,472,900円(税別)
※検査料、月1回の管理料を含む総額
通院回数/治療期間
毎月1回/24か月~30か月+保定
副作用・リスク
矯正装置を初めて装着後は、歯を動かす力によって痛みや違和感が出たり、噛み合わせが不安定になることで顎の痛みを感じる場合があります。
歯を動かす際に歯の根が吸収して短くなる、歯ぐきが下がる場合があります。
治療中は歯みがきが難しい部分があるため、お口の中の清掃性が悪くなってむし歯・歯周病のリスクが高くなる場合があります。
歯を動かし終わった後に保定装置(リテーナー)の使用が不十分であった場合、矯正歯科治療前と同じ状態に戻ってしまうことがあります。
長期に安定した歯並び・噛み合わせを創り出すために、やむを得ず健康な歯を抜く場合があります。

カウンセリングを十分におこないます

矯正治療開始前に約60分かけてこれらの治療方針を説明しカウンセリングをおこない、患者さんが理解し納得されてから矯正歯科治療を開始します。また、治療中や治療後もカウンセリングをおこない治療の内容をご説明します。

精度の高い矯正治療を行います

精度の高い歯並びや噛み合わせを創るためにスタンダードエッジワイズによる矯正治療を行います。

現在、わが国を含めて世界的に広く使われている矯正法(テクニック)は、ザッと数えても10以上ありますが、どの矯正法も完全無欠なものはありません。そして、ほとんどの矯正法は、エッジワイズ法というテクニックを土台として開発されてきましたが、その開発の視点は、矯正の質の向上よりも、診療の効率や合理性に重点が置かれているといっていいでしょう。矯正の質を落とすことなく、その中で診療の効率や合理性、審美性も取り入れながら改良されて来たのが、現在のスタンダードエッジワイズテクニックです。

オーダーメイドの矯正装置と既成の矯正装置

当医院が採用している、スタンダードエッジワイズテクニックとは、一人一人の症例に合わせたワイヤー装置を、矯正医自身がオーダーメイドし、歯に装着することで歯並びを整えていくテクニックです。それぞれの症例ごとにワイヤーを曲げて治療を進めていくため、個々の顎の形態や歯の形態に合わせた細かい調整を行うことが可能です。

しかし、このテクニックは技術の習熟に時間と訓練が必要なことと、一回の診療時間がやや長くなる(診療過程が多くなるため、治療期間が長くなるわけではありません)傾向にありますが、習熟したものがこのテクニックを用いることで、矯正治療後の安定性に最も影響を与える仕上がりの精度を高めることが可能です。

それに対し、矯正医の中で一番多く使用されていると思われるストレートワイヤーテクニックは、歯並び型のアーチ状に曲げられた、定型の形状記憶合金のワイヤーを歯に装着することで、定型の形状記憶合金の形に戻ろうとするフォース(力)を利用して、歯並びを整えていくテクニックです。このテクニックの最大の利点は、日本人の平均値に合わせたブラケット、既製ワイヤーを用いることで術者が簡便に治療を行える方法です。しかし治療の完成度には限界があり,特殊な抜歯部位や、規格外の形態を持つ歯に対して対応できません。

矯正治療を希望する患者様は当然何らかの咬合異常を有しており、歯の形態が平均的なものから外れている症例は少なくありません。また、既製のワイヤーでは、患者様ごとの細部に渡るワイヤー調整ができないため、仕上がりの精度を高めることは困難です。仕上がりの精度は、矯正治療後の安定性に最も影響を与えるものですがストレートワイヤーテクニックでは、この点で不安が残ると考えています。

ひるま矯正歯科こだわりのテクニック

当医院の矯正歯科医は、スタンダードエッジワイズテクニックを習熟しています。

きちんとした歯並び・噛み合わせを創り上げ、矯正治療後の口腔内を健康に保つための基礎的な土台づくりをするという見えない部分にもこだわる質重視の治療には、今ある治療法の中ではスタンダードエッジワイズテクニックが一番なのです。

当医院がスタンダードエッジワイズテクニックにこだわるのは、このためです。

スタンダードエッジワイズ

舌側矯正はおこないません

舌側矯正(裏側矯正)はおこないません

歯の裏側からおこなう矯正治療は、大学病院などの臨床で用いられ十分な臨床実績がある治療ではありません。したがって私達の医院で安心して治療をおこなうことができないので採用していません。
現時点で認識している舌側矯正治療の問題点は、治療方針に制限があること、治療期間が長くなってしまうこと、装置が舌側に装着されることで唇側(表側)に比べて歯が磨きにくいこと、噛み合わせが不安定になりやすいこと、毎回の調整に時間がかかることからワイヤーを外してクリーニングをすることが困難なこと、治療期間が長くなること、治療の予測性や質が低下することと考えています。

 

無理な非抜歯矯正歯科治療はおこないません

矯正歯科治療をおこなう際に、顎の骨に対して歯が大きすぎるので歯を抜歯してすき間を作る必要があることは世界で認められていることですが、すぐに納得してくれる患者さんはごく僅かです。
そのために「抜歯をしないで矯正治療をしてくれる医院で矯正歯科治療をおこなう」と考える方も多く、その方たちに迎合するように無理な非抜歯矯正歯科治療をおこなう医院があります。無理な非抜歯矯正歯科治療をおこなうと、治療後に元通り戻ってしまったり、口元が突出して口が閉じにくくなることがあるので、私たちはたとえ患者さんが望んだとしても無理な非抜歯の矯正歯科治療はおこないません。

無駄な床矯正治療はおこないません

お子さんの歯並びが凸凹にならないよう、床矯正により乳歯があるうちから顎の骨を広げることを勧める医院があります。
充分な検査と診断をして、顎の骨の拡大が可能と診断されたり、拡大できなかった場合への対応が保証されているのであれば床矯正による拡大をおこなっても良いと思いますが、実際は床矯正による拡大は一時的なもので将来の歯並びの凸凹を確実に予防する可能性は低く、その結果無駄な矯正治療になってしまうことが少なくありません。

床矯正によりお子様に無駄な負担を強いたり、ご家族に無駄な治療費を支払っていただき経済的な負担をかけることは申し訳ないので私たちは床矯正をおこないません。