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■1603 / 親投稿) |
現在2度目の矯正治療中ですが外科治療に変更できる可能性はあるでしょうか?
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□投稿者/ れいこ -(2005/09/16(Fri) 16:27:10)
| はじめまして。現在32歳(女)の医療従事者です。ご意見を伺いたく質問させていただきました。 骨格性の下顎前突+叢生により、矯正専門医にて10歳前後から16歳まで歯列矯正+チンキャップのみの最初の矯正治療を受けました。本来は外科適応の症例だったのですが、当時の両親の希望としてはできれば外科治療をせずに、ということでしたので、装置単独の治療ではかなり困難な症例でしたが、歯列矯正のみで治療を終了しました。その後、1995年前後から下顎の左奥に親知らずが生えてきましたが、近くの一般歯科では、まっすぐ上方に生えてきているので抜かずにこのまま放置していても構わないと言われ、数年放置していたところ、徐々に歯列が乱れ、咬合も変化してきたため、再度の矯正治療の必要性を感じ、最初に治療していただいた矯正歯科を受診しました。総合的な検査を行ったところ、一度目の、半ば強引な形となった歯列矯正のみの治療が原因で、歯槽骨の吸収が進んでおり(特に下額前歯4本)、歯と歯周組織へのダメージを考え、また、より良い顔貌にすることができるということを含め、根治的治療としては外科矯正治療がベストということでした。装置のみの治療ということになると歯槽骨吸収が進んでいる部分の歯の寿命が短くなる可能性があるという説明を受け、色々迷いましたが、当時、手術を受けるのには時間的・精神的余裕がなかったため、しばらく検討した後、2003年11月ごろより装置のみの治療を思いきって開始しました。歯並び・咬合はともに良好になってきましたが、治療開始一年後くらいから下顎前歯部の歯槽骨吸収が目立つようになってきたので、不安になり、無茶な発想だと思いつつも、担当の先生に「外科治療に転向した場合、歯槽骨の状態はより良く保持されるのでしょうか?」と軽く質問してみたところ、「ここまでの状況になってきてしまったら外科はやめたほうがいい」と言われましたので、その時はあっさりと受け止めそのまま現在の治療を継続しました。半年ほど前より下顎前歯の歯槽骨吸収が悪化しはじめ、歯の動揺も大きくなってきましたので、3ヶ月ほど前からは、これ以上前歯を動かさずにワイヤーで固定するという形を取っています。自身の歯をできるだけ保たせるために、歯槽骨を再生させるという方法が取れるかどうか、通院している矯正歯科で紹介された専門の歯科医院を先週受診したところ、吸収が進みすぎていて歯肉の量も足りないため(重度の歯槽膿漏)、骨を移植してもすぐに吸収させてしまう可能性が高いので、これ以上悪化させないよう歯のクリーニングを徹底して行うなどして出来るだけ歯槽骨の状態を保たせるという方向で考えたほうが良く、下顎前歯に関しては、歯槽骨吸収が進行して数年後には抜歯しなくてはならない状況が予測されるため、早めにインプラント治療を行ったほうが、進行を食い止めるためにも審美的にも良いだろう、というご意見を頂きました。 自身では、正直に言って、数年でここまで状態が深刻になってくるとは予測しておりませんでした。今回の治療をはじめる際、外科治療を選択しておけば良かったのかも知れないと感じています。最近になってやっと、仕事や体調の状況も落ち着き、自分が満足のいく治療を受けたいという希望が強くなってきました。現在は、そろそろ保定治療に入ろうかという段階にまできていますので、更に外科治療を重ねるとなれば、歯槽骨に更に負担をかけることは必須ですし、心理的肉体的に負担がかかり、外科を選択するには無理があるということは承知しておりますが、30年・40年先の歯や歯槽骨の予後を考えた場合、外科矯正することによって、歯と顎にかかる物理的な負担が減り、外科治療をしないよりも高齢時に自分の歯をより多く残せる可能性があれば、外科治療を行いたいという気持ちがあります。また、同時に、今までは下顎の前突や曲がりが残っていても顕著ではないためあまり気に懸けないようにしてきましたが、時間的にも気持ちの上でも余裕が出てきた今、改めてこれから何十年も付き合っていく自分の顔を考えた場合、コンプレックスを解消してよりよい人生を送っていきたいという欲求の上でも、外科治療の可能性を考えています。担当の矯正歯科医とは上記の旨を来週受診した際、本格的に話しあってみようと考えているところです。 この場では、私の治療開始前と現在の状態を先生方に直接お見せすることができないため、ご意見を伺うのには無理があると思いますが、?上記のような歯周組織の状態でも外科矯正が可能であるのか、?外科治療に踏み切った場合、歯と歯周組織にはどのような予後が予想され、+アルファでどのような治療が必要になってくることが予想されるか?術前矯正中に歯槽骨吸収が進行して下顎前歯を失う状況になった場合、インプラント治療を平行しながらの術後矯正治療は可能であるのか、ご返答できる範囲で結構ですのでご意見を伺えたらと思っております。また、外科治療がどうしても不可能な場合、歯周組織を保つ治療を続けつつ、顔貌のみを改善していくために美容外科手術を選択するとなった場合のメリット・デメリットをおわかりになる範囲でお答えいただければ幸いです。 かなり長い文章になってしまい申し訳ありません。多くの症例を経験していらっしゃるできるだけ多くの先生方にご意見を伺えればと思い、質問させていただきました。ご返答お待ちいたしております。宜しくお願い致します。
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■1605 / ResNo.1) |
Re[1]: 現在2度目の矯正治療中ですが外科治療に変更できる可能性はあるでしょうか?
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□投稿者/ 晝間@ひるま矯正歯科 -(2005/09/17(Sat) 13:32:01) http://www.hiruma.or.jp
| れいこさんは、ご自分の現状を客観的かつ理性的に把握され、的確な文章でそれを表現されておられますので、状況は掴めましたが、一矯正医として、内容の重さに居住いを正す思いで拝読いたしました。 矯正治療(歯牙移動、動的治療)は、それ自体生体にとって侵襲であり、かつ長期にわたる治療であることから、その過程と結果において<功の部分と罪の部分>があることを、長い臨床経験の中で痛感しています。残念ながら、れいこさんの場合はその罪の部分が端的に現出したケースで、これを読む矯正専門医の先生は、誰もが矯正の診断、治療方針のむずかしさとその責任の重さに、ある種慄然とするはずです。 れいこさんの矯正上の要点をザッとまとめますと、 1)骨格性の下顎前突+叢生(本来、外科適応症例) 2)10歳から16歳まで歯列矯正+チンキャップ(歯列矯正のみ) 3)2003年11月より装置のみの治療開始(矯正医は外科矯正がベストを示唆) 4)半年ほど前より下顎前歯の歯槽骨吸収が悪化(歯の動揺増大) 5)歯周病科専門医の診察(数年後脱落の可能性、インプラントを提案) 6)外科を希望する気持ち(30,40年後の予後、審美的コンプレックス) 7)美容外科手術の可能性 以上を踏まえたうえで3点のご質問ですが、その前に、今更ながらとはいえ上記3)の動的治療に入ったこと、さらにいえば2)の治療はもっと早く見切りをつけるべきではないか、というところに疑問が残ります。 れいこさんの今の状態は、前歯がいかに反対でなくなっていようとも、顎の関係は<外科矯正がベスト>という状態に変わりはないわけですから、顎が今のままで下顎前歯をインプラントにしても(あるいはどのような義歯にしても)、負担過重で長く持たないどころか、作製すること自体困難だと思うのですが、それは可能という判断なのでしょうか。 矯正相談の際に、なぜ矯正治療をした方が良いかという理由の一つに、「将来、義歯を入れる必要が起きたときに、より良い義歯を入れることができるように」と説明することがよくあります。れいこさんの今の状態は、(インプラントを含む)良い義歯が入れらる状態とは思えません。れいこさんが、すでに近い将来の下顎前歯の抜歯(脱落)と、その後の(可能かどうかは別として)インプラントの植立を受入れているのであれば、理屈上、上記6)のれいこさんの考えを推奨できます。 以上が、れいこさんの3点のご質問に対する返答ですが、より具体的な回答となると、手術が可能かどうかを含めて、執刀する外科医、歯周病科医、インプラント専門医らの意見を総合したうえでなければ決められませんので、お答えしようがありません。 なお、7)については、れいこさんは美容外科を(外科矯正をも)少し誤解されているかと思います。美容外科も外科矯正も基本的に手術方法が変わるわけではなく、ましてや美容外科に特別の方法があるわけではありません。れいこさんのケースを美容外科医がもし手掛けるといったら、(極めて悪くいえば)咬合は無視しますので、今より咬み合わなくなるどころか、術後の義歯さえ入れられない可能性があります。 外科矯正とは、咬合を考えながら美容成形する方法ととらえてください。その意味で、7)の選択肢はありません(あってはいけません)。
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■1609 / ResNo.2) |
Re[2]: 現在2度目の矯正治療中ですが外科治療に変更できる可能性はあるでしょうか?
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□投稿者/ れいこ -(2005/09/19(Mon) 03:10:08)
| ひるま先生
お忙しい中、丁寧なご返答に大変感謝しております。 先生のご意見を拝見して、自身の状況を更に客観視することが出来、また、今後の治療方針を検討・決定していくにあたって、本格的に腰を据えて行かなければならないなと強く感じております。
> れいこさんの矯正上の要点をザッとまとめますと、 > 1)骨格性の下顎前突+叢生(本来、外科適応症例) > 2)10歳から16歳まで歯列矯正+チンキャップ(歯列矯正のみ) > 3)2003年11月より装置のみの治療開始(矯正医は外科矯正がベストを示唆) > 4)半年ほど前より下顎前歯の歯槽骨吸収が悪化(歯の動揺増大) > 5)歯周病科専門医の診察(数年後脱落の可能性、インプラントを提案) > 6)外科を希望する気持ち(30,40年後の予後、審美的コンプレックス) > 7)美容外科手術の可能性 > 以上を踏まえたうえで3点のご質問ですが、その前に、今更ながらとはいえ上記3)の動的治療に入っスこと、さらにいえば2)の治療はもっと早く見切りをつけるべきではないか、というところに疑問が残ります。
上記3)の今回の動的治療に関しては、矯正治療の相談を持ちかけてから実際の治療を決断・開始する前に何回か担当の先生と話合いました。先生からは「歯にダメージがかかるからこのまま放置してまた受け口の状態に戻ってしまったときに治療を考えれば良いのでは?」との提案もありましたが、数年後に結局治療の必要性が出てくるのであれば(その時に装置のみの治療を行う場合)早めに行ったほうが歯を動かす距離も少なくダメージを抑えられるのではないかと自身で考え、担当の先生の「歯並びが気になり、装置のみの治療を希望するということであれば、行いましょう」とのご意見で、思い切って決断するに至ったのです。
> れいこさんの今の状態は、前歯がいかに反対でなくなっていようとも、顎の関係は<外科矯正がベスト>という状態に変わりはないわけですから、顎が今のままで下顎前歯をインプラントにしても(あるいはどのような義歯にしても)、負担過重で長く持たないどころか、作製すること自体困難だと思うのですが、それは可能という判断なのでしょうか。
この点につきましては、受診した後、私自身、質問しそびれたことに気がつき、現在も疑問に思っているところです。 インプラントできたとして、一体どれぐらいの年数持たせられるのかについては、診ていただいた歯周病科専門医の先生(その先生は口腔外科医でもあります)に再度お聞きしなければわからないと思います。(診察していただいた際には、治療開始前の資料が殆どなく、現時点でのパノラマXP像と下顎前歯4本の治療開始〜現時点の3枚のデンタル(?)写真しかお見せできませんでした。また、外科矯正治療を全く考えないという前提のもとでのご意見でしたので、作成は困難であってもインプラントにするのが良い、というご判断だったのかも知れません。)ひるま先生がおっしゃる通り、顎が今のままの状態では、負担過重で長く持たないのではと、私も同様に感じております。
> 矯正相談の際に、なぜ矯正治療をした方が良いかという理由の一つに、「将来、義歯を入れる必要が起きたときに、より良い義歯を入れることができるように」と説明することがよくあります。れいこさんの今の状態は、(インプラントを含む)良い義歯が入れらる状態とは思えません。 れいこさんが、すでに近い将来の下顎前歯の抜歯(脱落)と、その後の(可能かどうかは別として)インプラントの植立を受入れているのであれば、理屈上、上記6)のれいこさんの考えを推奨できます。
外科治療を行わなくても行っても、いずれにせよ将来的にインプラントの植立が必要であろうということは、私自身受け入れております。(受け入れざるを得ない状況ということも把握しております。また、下顎前歯のみならず、数年数十年経過した場合、小臼歯などにも必要性が出てくるであろうとも考えております。) 外科治療を選択することによって歯槽骨への負担が現在より更にかかったとしても、総合的に見て顎・歯槽骨への負担過重が減りより良い義歯を入れられ、30年・40年後のより良い予後・QOLが予測されるとの診断があれば、外科治療に踏み切りたいとの気持ちは変わりません。
> 以上が、れいこさんの3点のご質問に対する返答ですが、より具体的な回答となると、手術が可能かどうかを含めて、執刀する外科医、歯周病科医、インプラント専門医らの意見を総合したうえでなければ決められませんので、お答えしようがありません。
外科治療に関しては今週半ばに担当医に相談し、治療の可能性を探るために提携大学病院の口腔外科・歯周病科など専門の諸先生方にご意見を伺うという方向で考えたいと思っております。 また、治療開始前から現在に至るまでのXP写真等の各種資料を担当の先生からお借りすることができれば、ひるま先生のクリニックを受診し、ご提携されている先生方からもご意見を戴いて、総合的なセカンドオピニオンを戴きたいと思っているのですが、それは可能でしょうか? (先日の質問には記述しておりませんでしたが、顎関節症の症状もあり、それも含めた根本的解決策をお伺いしたいと思っております。) 自分の納得できる治療を進めていくために、是非具体的なご意見をいただけないでしょうか。
> なお、7)については、れいこさんは美容外科を(外科矯正をも)少し誤解されているかと思います。美容外科も外科矯正も基本的に手術方法が変わるわけではなく、ましてや美容外科に特別の方法があるわけではありません。れいこさんのケースを美容外科医がもし手掛けるといったら、(極めて悪くいえば)咬合は無視しますので、今より咬み合わなくなるどころか、術後の義歯さえ入れられない可能性があります。 > 外科矯正とは、咬合を考えながら美容成形する方法ととらえてください。その意味で、7)の選択肢はありません(あってはいけません)。
ご指摘大変ありがとうございました。おっしゃる通り少し勘違いしていたと思います。美容外科に顔貌のコンプレックスの改善のみを求めるのは根本的解決にはならないですね。肝に銘じました。オトガイ形成術のみ行うことも可能なのではないかという、私の短絡的な考え方でした。本質的問題の解決あってこその外科手術ですね。
お忙しいところ恐縮ですが、セカンドオピニオンの件につきまして、ご返答をお待ち申し上げております。 宜しくお願い致します。
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■1611 / ResNo.3) |
Re[3]: 現在2度目の矯正治療中ですが外科治療に変更できる可能性はあるでしょうか?
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□投稿者/ 晝間@ひるま矯正歯科 -(2005/09/20(Tue) 11:32:05) http://www.hiruma.or.jp
| 美容外科について一点補足します。オトガイ形成術のみでも、外科矯正の一部としてよく行なわれる手術ですので、その場合でも、外科矯正手術に習熟した外科医に頼むのがベターです。 セカンドオピニオンの件ですが、れいこさんがご希望であればご相談の時間をお取りしますので、お電話かHPから手順に添ってお申し込みください。その際、質問コーナーに<れいこ>のハンドルネームで質問していることを、必ず伝えてください、このやり取りが相談時の参考資料になります。 ただ、これまでの投稿を拝読する限り、当院で特別の解決策が出るとは思えないのですが、それでもよろしいのでしょうか。また、この回答は院長(晝間登喜男)が書いておりますが、この種の複合的な条件を持つケースの検査や診断等については、原則的に、大学で多くのケースを経験してきた副院長(晝間康明)をメインとし、院内の一般歯科医とも協調して対応していきます。その点もご了解の上で、ご予約のお申し込みをお願いいたします。なお、歯周病の検査等が必要な場合は、健康保険を適用いたしますので、ご来院の際は保険証を一応ご持参ください。
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■1616 / ResNo.4) |
Re[4]: 現在2度目の矯正治療中ですが外科治療に変更できる可能性はあるでしょうか?
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□投稿者/ れいこ -(2005/09/21(Wed) 00:31:33)
| ひるま先生
お忙しいところ早速のお返事ありがとうございました。 担当の矯正医にセカンドオピニオンの件を相談し、その結果をまたこちらからご連絡させていただこうと思います。 丁寧なご返答、本当にありがとうございます。
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■1619 / ResNo.5) |
Re[5]: 現在2度目の矯正治療中ですが外科治療に変更できる可能性はあるでしょうか?
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□投稿者/ れいこ -(2005/09/23(Fri) 22:10:33)
| ひるま先生
先日は丁寧なご返答をありがとうございました。 担当の矯正医に外科手術の件を相談したところ、追加の検査をしてよく検討してみるということでした。一ヶ月後に再度相談することになりましたので、その後、セカンドオピニオンの了解をもらい、受診予約を入れたいと思っております。 少し先になるとは思いますが、その際には宜しくお願い致します。 色々と本当にありがとうございました。
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