| ブラックトライアングルは、矯正治療前には見えにくかったものが、歯が整列されることによって、実際は治療前と歯と歯茎の位置(骨や歯肉の高さ)に違いはなくとも、結果として目に見えてくる場合が多いようです。 その出現は治療前に予測のつくケースがありますので、矯正医は治療開始前に患者さんにインフォームし、出現した場合の処置についても説明します。出現した場合の処置にはいくつかあり、その一つがosarisanさんのいわれる<エナメル質を許容範囲で削り>という方法(stripping, disking, reducing)ですが、個人的には<(程度によりますが基本的には)そのまま何もせず受入れた方がいい>という考えです。 ブラックトライアングル解消のために歯を削るということは、逆三角形をした歯の左右三角部分(専門的には隅角部)を削り、歯の幅を狭く(歯を小さく)して歯同士を近接させ、歯間の隙間を小さくしようとするものです。この方法は、削合面の虫歯や知覚過敏の心配もなくはありませんが、むしろ、あまり歯を小さくすると、隣り同士の歯根が近づき過ぎ、歯根と歯根との間の骨が薄くなる(ときに無くなる)ことが、歯周病学的に好ましくありません。 ブラックトライアングルの解消にはデメリットを伴いますので、担当医とよく相談し、将来的に目に見えない部分(歯根部)の状態も考慮したうえで、どうするか決められるようアドバイスします。 ブラックトライアングルに直接関係した内容ではありませんが、下記の過去ログを参考にして下さい。 「歯を削ることについて」 http://www.hiruma.or.jp/cgi-bin/treebbs/cbbs.cgi?mode=all&namber=3249&type=0&space=0&no=0
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