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■378 / 親投稿)  矯正が失敗だったのか悩んでいます。
  
□投稿者/ みや -(2002/09/26(Thu) 11:30:33)
    はじめまして。矯正のことで悩んでこのHPにたどり着きました。
    矯正の終了した子どもの事なのですがご相談させて下さい。
    13歳女子です。
    9歳からやや出っ歯気味であったため認定医の所で矯正をはじめ
    この度リテーナになったのですが気になることがあります。
    以前より口元の膨らみが目立つのです。
    言葉は悪いのですが、猿のように横に広がって前に出ているような…。
    治療は非抜歯でした(医師からは抜歯か非抜歯かの説明はありませんでした)
    Profilogramという横顔をコンピュータ診断した書類をいただきました。
    それによるとInterrincisalという数値が前歯を計測したもので
    矯正前は103.2、今は111.2で正常を少し越えているが問題はない
    ずいぶんよくなりましたねと言われました。
    が、その書類で以前の横顔のラインと今のラインを比べると
    (もちろん顔の成長もあると思うのですが)
    目の部分で重ねて見た時、鼻が低くなり、鼻から下がずいぶん長くなっているのです。
    前歯の傾斜は変わってないように思います。
    下顎がそれにあわせたのか、縦にかなり長くなり前に出ています。
    実際の顔とコンピュータ診断の数値が結びつかない気がするのですが
    これは私の気にしすぎなのでしょうか?
    それともこの数値の出方にはなにかからくりがあるのでしょうか?

    下の歯が前に傾斜しているのは上の歯と咬み合せるために仕方ないのですと
    おっしゃってましたが、矯正前の歯の写真を見ると真っ直ぐに立っていたのに
    矯正をして前に出て、それでOKという医師の言葉に信頼がもてません。
    また、治療途中より上の前歯4本が横にハの字のように広がって、
    歯茎が目立ちはじめたのが気になっていたのですが、
    説明を求めても大丈夫です。順調です。という答えでした。
    終了後のレントゲン写真でも左右2番の根が中心に向かって倒れ3番との間に
    三角形の隙間ができていました。これも問題ありませんとの答えでした。
    顔がずいぶん(悪い方に)変わったようで今では矯正したことを悔やんでいます。
    唇も閉じにくいようなのですが、無理に閉じるように毎日言っていると
    親子関係も悪くなって行くようです。
    閉じていると下唇の粘膜の部分が見えるほど突き出ているので
    一見ふてくされているように見え、子どものせいではないとわかっていても、
    つい言葉が荒くなってしまいます。
    4年間、受験中に矯正をしながら金属アレルギーにも悩まされつつ頑張った子どもに
    申し訳ない気持ちでどうしていいかわかりません。
    この矯正は失敗だったのでしょうか?
    今からでも抜歯してやり直すのが子どものためでしょうか?
    やり直して、矯正前には見えていなかったのに
    今はかなり見えるようになった歯茎は見えないようになるのでしょうか?
    やり直すとしても信頼できない今の医師の所ではやりたくないというのが本音です。
    転院してまた莫大な費用がかかると思うと気が重いのですが…。

    今の医師の治療にに対する不信感が日に日につのってますので
    不愉快な文章になっていたらお詫びいたします。
    どうかよろしくお願いいたします。
引用返信 削除キー/
■379 / ResNo.1)  Re[1]: 矯正が失敗だったのか悩んでいます。
□投稿者/ 晝間@ひるま矯正歯科 -(2002/09/26(Thu) 14:29:35)
http://www.hiruma.or.jp
    2007/04/26(Thu) 17:59:15 編集(投稿者)
    2007/04/26(Thu) 17:55:47 編集(投稿者)
    2007/04/26(Thu) 17:54:09 編集(投稿者)

     はじめまして。これから述べるお子様の治療に関する見解はあくまでも私個人の考えに基づくものですが、この回答の一番最後に参考HPをいくつか掲載しておきますので、どうか合わせて読み比べてください。
     まず私は、現在の矯正歯科治療のあり方の中で、超早期的治療(幼児期からの治療開始)、非抜歯治療(治療手段としての非抜歯でなく治療目的が非抜歯である治療)、裏側(舌側)装置、この3点について極めて批判的な立場です。その観点から、お子様の治療について「非抜歯」「顔貌」をキーワードに見解を申し述べます。
     多くの不正咬合において治療方針を立てるに際しては、歯列(放物線状の歯の並び)を拡大して治した方がいいか、小さく(縮小)して治した方がいいのかが、最も大きなポイントになります。拡大を具体的方法で云えば非抜歯、縮小は抜歯治療ということになります。
     日本人の多くは歯が大きく、すべての歯が並ぶには顎が小さ過ぎるという人種的特徴があり、その結果として八重歯や出っ歯のヒトが多くなります。欧米人が日本人を漫画にして書くときの特徴がまさにそれです。(ちなみに反対咬合は歯の問題ではなく骨格上の問題として現われたものです。)
     私はプロフィログラム(という分析法)をまったく使わないのですが、この分析法の問題点は、軟組織(鼻から唇、顎にかけての横顔の線の流れ)の解析がなされず、治療方針の中に軟組織が考慮されないこと、そして、硬組織(歯や顎)の平均値や標準値を正常値としてとらえ、すべてをその数値に近づけることが治療目標であり、近ければ近いほど良い結果だとする考え方にあります。簡単にいえば、治療方針の中に軟組織の改善が考慮されないこと、治療方針および治療の善し悪しを数値だけで判断しようとすること、平均値を正常と規定することなどが根本的な問題です。
     また、コンピュータ診断というととても科学的で先進的で信頼が高いように思われると思いますが、コンピュータに取り込むと、レントゲン写真の中に隠された無数の情報を単純化して見えなくしてしまうため、判断を誤る危険があります。情報の伝達方法として計測値(数値)を用いるのは悪いことではありませんが、矯正治療におけるレントゲンの読影(分析)は、点や線や角度だけで判断するのではなく、像(イメージ)としてとらえることが大切です。治療方針を立てるに当たって、数値はその像を確認する程度の意味しかない、といっていいでしょう。
     interincisal angleが111°というのは、平均値(120°位)からすればかなり小さい値ですが、あるケースにとってはそれでも許容できる値であり、あるケースではまったく許容できない数値です。お子様のケースを数値だけからいえば、初診時103°の治療目標値は120°を越えるくらいに設定しなければいけません。その点だけから考えても、非抜歯では元々その数値に持っていくことは始めから無理と分かっているはずです。
     お嬢様の現状を詳しく書かれておられますので、治療で何が起きどのような仕上がりになったかはおおよそ見当がつきます。<無理に閉じるように毎日言っている>というのは、物理的に口唇の閉鎖が不可なのですからお嬢様が可哀相です。<親子関係も悪くなって行くようで>というのはとても悲しいことで、この原因は治療方針の非抜歯にあり、結果も非抜歯ゆえ以外にまず考えられません。そして、詳細な分析をしなければいけませんが、解決は抜歯による再治療しかない、抜歯治療(つまり歯列を小さくする方針)であれば今の問題は解決する、と考えます。
     一般の方が<歯を抜かないことはいいことだ>と考えるのは仕方ありませんが、矯正医が歯を抜かないことを前提に治療方針を立ててしまうことは、歯科矯正医療に対する背徳行為だとすら思います。矯正治療を希望する方の動機を煎じ詰めれば80%以上が審美性の改善です。恩師の言葉「矯正治療は美しくなるためだけに行われるものではなかろうが、美しくなるために行なうものである(美しくならなけれな治療の意味がない)」
     軟組織(顔貌、口元)の改善は、治療目標の第一に掲げられるべき項目でありながら、矯正医自身がそれを理解しないとしたら、それは患者さんにとって大変不幸なことです。
     <この矯正は失敗だったのでしょうか?>
     酷な言い方になるのをお許しいただきます。
     非抜歯治療こそ最善と唱える一部の学派の矯正医にとってはこれでいいのだ、ということになるのでしょうが、それ以外の(ほとんどの)学派では評価されない治療結果だと思います。その矯正医もそのような会にこのケースを進んで提示(プレゼンテーション)しようとはまず思わないでしょう。
     <今からでも抜歯してやり直すのが子どものためでしょうか?>
     お嬢様の詳細なデータなしで言い切るのはいささか不謹慎ですが、それを承知でいえば、治療方針変更で改善の見込めるケースであることを考えれば、再治療がお子様のためだと考えます。すでに不信感を募らせている今の先生の所で再治療は辛いかと思いますが、費用等を考えれば、もう一度いま抱えている不満をハッキリ伝え、やり直してもらうことはできませんか。さもなければ、いくらかでも返金の交渉はあってもいいと思います。
     <不愉快な文章になっていたらお詫びいたします。>
     みやさんは心の優しい方ですね。私はこれをもって矯正歯科全体に不信感を持たれることを不幸に思います。みやさんはもとよりお嬢様やご家族に納得のいく治療ができなかったことを、同じ矯正歯科界に身を置く者のひとりとしてお詫びいたします。

    [参考HP]
    1)新潟大学 歯学部 矯正科
    http://www.dent.niigata-u.ac.jp/ortho/hp/ortho.hpinfo.html
    全国29ある歯科大学および歯学部矯正科のHPの中で、一般の方にも分かりやすくかつ内容も豊富で、学術的にも傑出した最も優れたHPだといえます。
    2)e-kyousei.com 「みんなの疑問Q&A」
    http://www.e-kyousei.com/html/for_p/qanda.htm
    *立川先生とは私のハンドルネームですが、立川先生を含めて文京(小石川)先生などの回答から「非抜歯」「顔][口元」などをキーワードにSEARCHして、過去の回答を参考にして下さい。

引用返信 削除キー/
■380 / ResNo.2)  ありがとうございます。もう少し質問させて下さい。
□投稿者/ みや -(2002/09/27(Fri) 16:32:14)
    早速のお返事ありがとうございました。
    とてもご丁寧でわかりやすく、患者の立場になって下さったお返事で、今まで胸につかえてたものを先生に受け止めて頂いたようでパソコンの前でしばらく涙が止まりませんでした。

    <これをもって矯正歯科全体に不信感を持たれることを不幸に思います。みやさんはもとよりお嬢様やご家族に納得のいく治療ができなかったことを同じ矯正歯科界に身を置く者のひとりとしてお詫びいたします。>
    お心遣い本当にありがとうございます。
    今まで何度も不信感を抱きながら、医師に質問を繰り返し大丈夫と言われては、また繰り返す、というようなことを続けてきた私にも問題があったのだと思います。
    私は晝間先生に出会うことができましたので、一部の医師についてはこのような医師もいる、高い授業料だったと諦められますが、子どもはそうはいかないだろうと言うのが正直な所です。
    実はこちらで質問させていただく前に大学病院に相談に行ってまいりました。
    そこでは「咬み合わせは大丈夫だから(口元の膨らみは)気にすることないんじゃないかな?」と言われました。後で知ったことですがそこは非抜歯の方針で治療を行っているそうで…子どもに学派による治療の違いを理解することは難しいでしょう。
    ましてやそれが自分の容貌や咬み合わせを左右するなどというのは納得できないことだと思います。お医者様は自分にとって最善の状態を作ってくれる、というのが子どもの考えです。4年間今の医師の治療を信じて、いろいろ我慢や努力をした結果が間違いだったというのは子どもには耐え難いことかもしれません。
    一度再矯正の話を持ちかけた時に
    「お母さんも矯正の先生も矯正やったことないでしょう。簡単に言わないで」と
    泣かれてしまいました。
    再矯正には子どもの説得が一番の難関のようです。

    長々とすみません。
    決心が着きましたので、転院しての再矯正に向けて前に進みたいと思っております。
    それについてもう少し質問させて下さい。

    こういう場合、転院先を見つけてから今の医師に話す方がいいのでしょうか?
    それともとりあえず今の所から離れて転院先を探した方がいいでしょうか?
    今のりテーナはもう意味がないと思うのですが、はずしててもいいものでしょうか?
    今までの子どもの資料は病院側のものなのでしょうか?
    過去ログに以前の状態がわからなくても治療は可能だとお書きになっていらっしゃいましたが、以前の資料があったほうがいい場合というのはありますか?

    今の医師に転院の理由を話す際の事なのですが
    前回私がこの状態はおかしいのではないか?と書きましたものの中で
    間違っているものがありましたらご指摘いただけませんでしょうか?
    プロフィログラムの横顔を比べて見たときの印象、
    治療途中で歯が広がり歯茎が目立ってきたこと
    終了後のレントゲン写真の感想等。
    今まで幾度となく医師に質問してきて、その度に問題ないと言われていますので同じ話を繰り返すのは避けたいのですが、自分の中でおかしいと思ったままだとまた言ってしまいそうなのです。
    歯茎が見えた問題については「遺伝の要素もありますしねぇ、これ以上を望むなら手術して顎を切るしかないでしょう」と言わています。
    今の状態から改善の望めない点、そして再矯正で気をつける事がありましたらお教え下さい。

    お手数をおかけして申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
引用返信 削除キー/
■381 / ResNo.3)  Re[3]: 再治療
□投稿者/ 晝間@ひるま矯正歯科 -(2002/09/27(Fri) 19:51:32)
http://www.hiruma.or.jp
    (以下、かなりの長文です。)
     抜歯・非抜歯についてはこれまでも何度か回答してきましたが、要点を書き出してみましたのでまず目を通してください。
     矯正治療上の抜歯とは、治療目標ではなく目標を達成させるための一手段に過ぎません。したがって抜歯か非抜歯かの判断は、より良質な治療結果を得るために必要か否かの観点でなされるべきものですが、グリーンフィールドというアメリカの一矯正歯科医が唱える非抜歯論に若い医局員が飛びついて、非抜歯そのこと自体を目標に闇雲に非抜歯治療を手掛けている、というの実状です。
     歯科矯正治療の先進国であるアメリカでは、抜歯・非抜歯の問題について20世紀初頭つまり今から100年も前から論争が行われており、忘れたころに非抜歯論が持ち上がっては消え、消えては持ち上がる歴史を繰り返し、今また何度目かの非抜歯論が持ち上がっていますが、基本は抜歯論であることに変わりはありません。
     抜歯をできるだけ避けたいと考えるのは患者さんも矯正医も同じですが、日本人の不正咬合においては、非抜歯で治療できるケ−スはかなり限られているのが現実です。最新出版された矯正専門書にある大学病院矯正科や矯正歯科専門医院の報告では、大体どこも70%前後が抜歯ケ−スだったと記されています。
     なぜ矯正治療に抜歯が必要かについての詳述はここでは省略します。
     顔貌(口元)の審美性については、欧米人(コーカソイド)の鼻は高くオトガイ(顎の先)は突き出ていますから、矯正治療によって口元を引っ込めなければいけないケースは少なく、非抜歯で口元が少し出ても顔貌にあまり影響はありません。問題は、日本人(モンゴロイド)の頭蓋顔面の骨格や歯の大きさ形態が、欧米人のそれとまったく異なるにもかかわらず、欧米人の治療基準をそのまま当てはめて治療しようとすることです。
     多分、患者さんが考えるのとは逆に、矯正治療は抜歯して治す方が一般に易しいものです。もともと非抜歯ケースを非抜歯で治すのは一番簡単ですが、抜歯ケースを非抜歯で治そうとすると難しくなります。それは、非抜歯では抜歯によるスペースがない分、歯の移動範囲や量が制限されるからです。
     矯正治療の仕上がりは何をもって良しとし、何をもってうまくいかなかったとするか。E-ラインは、esthetic line(審美ライン)とよばれる審美性をみるための一つの基準線ですが、これは機能を評価するラインではありません。E-ラインの基点となる鼻を、形成外科的に高くしたりオトガイ(下顎の尖端)を豊かにすれば、必然的に口唇はE-ラインの内側に入ってきますが、それだけでは真に美しい側貌は得られません。
    *E-ラインについては、たとえば下のページで説明を見ることができます。
    http://village.infoweb.ne.jp/?mortondc/talking/No45/talk.html
     軟組織(唇や頬など口腔周囲の筋肉)の機能的な意味を含めた美とは、口唇を閉じた状態での横顔において、鼻の下から唇さらにオトガイにかけてのラインに無理(緊張)がなく、下部組織である骨の状態を再現していることです。
     これは、矯正医が必ず撮るレントゲン(頭部X線規格写真:セファログラム、通称セファロ)でより良く見ることができます。出っ歯の人が口唇を閉じようとすると、多くは前歯が邪魔をしますので、意識的に口唇を引っ張らなくては口を結ぶことができません。この時に軟組織が歪み、ことに下唇からオトガイにかけてのS字状のラインが崩れ、オトガイ(顎の尖端)が不明瞭なノッペリした側貌になります。
     また、極端な前歯突出の場合は、意識しないと口唇を閉じるのが難しく、閉じるとオトガイ筋が緊張して顎の先に“ウメボシ”と称される特有のシワを作ります。この軟組織の状態は、審美的にはもちろん機能的にも好ましいものではありません。
     矯正治療後は、口唇を閉じた時とリラックスしている時の軟組織(唇や頬など口腔周囲の筋肉)の形態がほとんど変わらないことが、軟組織上から見た一つの治療目標であり、仕上がりの善し悪しを見る(まだ他にもありますが)大きな要点です。
     つまり、硬組織(歯や顎)が奇麗になり、歯が引っ込みキチンと咬むことは矯正治療としては当たり前のことで、さらに、軟組織をできるかぎり調和のとれた状態に治めることが、よりステージの高い矯正治療だといえます。

     以上、過去の回答から再録してまとめたものですが、さて、本題のご質問への回答です。
     <転院先を見つけてから今の医師に話す方がいいか>
     今の先生による再治療はないわけですね。転院を前提に今の矯正医に話をするのであれば、転院先を決めた後でも先でもあまり問題ではありません。
     <今の所から離れて転院先を探した方がいいか>
     医院の選択権は患者さん側にあります。納得のいく医院であれば近くでも遠くでも患者さんが気にすることではありません。それよりも、転院先の先生は何を頼りに選定しますか。
     相談に行かれた大学が非抜歯の方針で治療を行っている所と伺って、みやさんのお住まいが大体想像できるのですが、もし当方を信用されるのであれば、信頼に足る矯正医をご紹介できるかもしれません。その際は個人名が出ますので、差し支えなければメールでお尋ねください。
     <今のリテーナははずしててもいいか>
     治療の仕上がり状態を次の先生にキチンと見てもらうためにも、後戻りさせないようにそのままリテーナーはつけておき、そのリテーナーそのものも先生に見せる必要があります。
     <資料は病院側のものか>
     これは議論の分かれるところで、通常の転院であれば間違いなく資料を次の先生に渡すのですが、このようなケースで資料をどうするかは先生次第です。基本的には情報開示の法律がありますので、みやさんは請求できるのですが感情的なトラブルになりやすい事項ですので難しいところです。次の先生から資料を請求してもらうということは可能ですが、それも双方の先生次第です。
     ちなみに私は、まだ治療開始前でしたが当院の抜歯治療に反対して非抜歯で治療するという先生に転医したいという患者に、資料は全部渡しました。みやさんのケースが当院でしたら資料は渡します。
     <以前の資料があった方がいいか>
     始めからやり直しですから基本的に資料はなくても問題はないのですが、前の治療で何が起きたのか起きなかったのか、責任上の問題を含めて新しい先生としては資料が欲しいところです。
     <間違っているものがありましたら>
     これはいささかむずかしいことで、専門医の目で資料を直に(数値やプロフィログラムなどではなく、生のレントゲンセファロや口腔模型などを)見たうえでないと、みやさんの言葉からとらえた印象で正しい、間違いだと指摘するのは危険です。
     転院の理由はただひとつ、顔貌の改善がなされていないことに極めて不満なので別のところで再治療することにした、ついては今までの資料を全部いただきたい、だけでいいのではないでしょうか。現状の評価は次の先生がキチンとしてくれます。
     ただ、プロフィログラムの横顔を比べて見たときの印象、治療途中で歯が広がり歯茎が目立ってきたこと、終了後のレントゲン写真の感想等、すべて非抜歯治療が間違ったときの典型的な仕上がりである、という感触であることは確かです。
     <歯茎が見えた問題>
     この状態をガム・スマイルあるいはガミーフェイスといい、インターネットでこの文字をキーワードに検索するといくつかヒットしてきますが、ケースによっては改善は不可です。そのケースを非抜歯で扱うのは同業として理解の外です。
     <今の状態から改善の望めない点、再矯正で気をつける事>
     少なくとも今の状態からはかなりの改善が期待できるはずです。一にも二にも、次の先生のフィロソフィ(診療哲学、人間性、つまり何を一番大切と考えているか)と腕次第です。
     お嬢様に納得のいく先生が見つかることを祈っています。

     晝間@ひるま矯正歯科
     メールアドレス info@hiruma.or.jp
引用返信 削除キー/
■390 / ResNo.4)  Re[4]: 再治療
□投稿者/ みや -(2002/09/29(Sun) 21:36:44)
    ありがとうございました。
    大変参考になりました。
    お言葉に甘えて後ほどメールさせていただきたく思っております。
    よろしくお願いいたします。
解決済み!
引用返信 削除キー/
■1072 / ResNo.5)  (削除)
□投稿者/ -(2004/10/14(Thu) 18:59:41)
    この投稿は(管理者)削除されました
引用返信 削除キー/



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