| 院長が出張中につき代わりに答えさせていただきます。 私は現在、大学の矯正科に籍を置く矯正専門医です。
出っ歯は専門的には上顎前突(上突歯列 上突咬合)と呼びます。このような症状に対しては上顎前歯が突出し上唇も突出している場合には上顎前歯を積極的に後退させる治療方針をとります。また、上顎前歯が突出していても軽度で、下顎の後退によるものであれば上顎前歯を下げ過ぎず下顎前歯を少し前に出す治療方針をとります(歯のでこぼこの量などにより実際にはもう少し複雑ですがここでは省略します)。 ヘッドギアーの主な目的は 1上顎の大臼歯が前に来ることを防ぐ 2上顎大臼歯を後ろへ(奥へ)移動する 3成長期にある患者さんの場合では上顎骨の前方への成長を抑制する 装置ですが、上記のような治療方針の違いにより使用するか否かを判断します。具体的には出来るだけ上顎前歯を後退させたい症例であればヘッドギアーを使う必要があります。またヘッドギアーを使えない環境にある成人患者さんの場合、インプラントをヘッドギアーのかわりの固定源とする場合があります。したがってヘッドギアーを使用するかしないかはpicoさんの資料を分析し診断した担当医の治療方針の違いによるものと考えられ、一概に良いか悪いかと判断することは出来ません。ヘッドギアーの使用を治療方針に組み込んだ場合、患者さんの協力が治療の成功に大きく影響します。picoさんも担当医から説明を聞きヘッドギアーの治療方針に納得された場合は担当医の指示に従いがんばってください。
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