━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2010.03 vol.14 ━━
矯正歯科専門医院からのお便り
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こんにちは。
ひるま矯正歯科『ひるまだより』編集部です。
春到来を目前に、肌寒い日が続いていますが、皆さまお元気でお過ごしですか。
桜の木がうっすらと色づいてきましたね。開花の日から最高気温を足していき、
125度を超えると、満開になると言われています。今年の満開はいつになるでし
ょうか。お花見が楽しみですね!
それでは矯正歯科専門医院からのお便り、『ひるまだより』32号のテキスト版
をお届けします。
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■ もくじ
□ 特集 ライターSの患者さんインタビュー1
「向上心があり熱心なスタッフに感心!」
□ ヒルマヤスアキのホッとひと息 院長・晝間康明
「ISO9001維持審査 ~fromデータからfromハートへ~」
□ fromデータ その3
「エビデンスレベルまとめ」 歯科医師・松原大樹
□ ひるま矯正歯科からのお知らせ
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■ 特集 ライターSの患者さんインタビュー1
「向上心があり熱心なスタッフに感心!」
◎2006年に治療を開始、現在リテーナー中というSさんにお話しを伺いま
した。インタビューの内容をダイジェスト版でお届けします。全文はホーム
ページをご覧ください。
◇矯正治療を始めようと思ったきっかけは?
――大学生の頃から通院していた歯医者さんに、就職して地元を離れてからも
定期的に通っていたのですが、その歯医者さんに噛み合わせが悪いので矯正を
したら?と勧められました。
しかし治療を始めるとなると現在の住まいから近い医院の方がいいと思い、イ
ンターネットで矯正歯科を探し始めました。
◇ひるま矯正歯科を選んだのは?
――ホームページで清潔そうな印象を受けたことや設備が整っているところが
気に入りました。実際に医院に行ってみると先生方が皆お若いので大丈夫かな
と一瞬考えたのを覚えています。
もう少し年配の方が経験豊富なんじゃないかなという先入観があったんですね。
でも症状や治療についての説明をしっかりとしてくださったので、ここなら大
丈夫だと思いました。
◇治療はいかがでしたか
――装置を着けていると、口の中は切れるし、モノははさまるし苦労したなと
思います。矯正の装置に輪ゴムをかけた時は驚きました。それまで見たことも
なかったから、誰がこんなの考えたんだろう?と思いましたね(笑)。
でも慣れるのに時間はかからなった。
治療前は、装置を着けたらずっと不自由なんだろうなと思っていましたが、
そうでもなかったというのが驚きでした。
◇スタッフの印象は?
――皆さんとても熱心です。歯科衛生士さんが「新しいブラッシングを勉強
してきました」「歯石のチェック方法を勉強してきました」と仰るので、
ちゃんと衛生士さんも新しい技術を採り入れるため勉強しているんだなと本
当に感心しました。
『ひるまだより』でもセミナーに行ったと載っていましたが、こんな医院は
あまりないですね。先生が若いから心配だった…と先ほど言いましたが、
若い先生だからこそ向上心があって、それがひるま矯正歯科の良さなんじゃ
ないかなと思いました。
◇点数をつけるなら100点! と言うSさん。ひるま矯正歯科に行くと
癒されるので用事がなくても行きたいそうです!(S)
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【解説 — 院長・晝間康明】
●初診時の診断「左側第2大臼歯の交叉咬合を伴うAngle class I叢生症例」
一般的に叢生の場合は小臼歯を抜歯して治療を行ないますが、初診時側貌
において口唇の突出感は顕著に認めなかったこと、歯列が狭窄して(歯列
の幅が狭くなって)叢生になっており、さらに歯槽骨(歯を並べる骨)の
幅が比較的広かったため非抜歯(下顎の親知らずは抜歯)で治療を行ない
ました。
しかしながら、保定期間中に叢生が戻る事があればやはり抜歯による治療
が必要となる可能性がある事を診断時にお話しして治療開始。
歯を動かす動的な治療期間は約24ヵ月と予想して治療を開始し、実際には
25ヵ月かかりました。現在は保定中で、噛み合せの状態は安定しており抜
歯による再治療の必要は無いと考えています。
非抜歯症例なので第2大臼歯遠心(奥側)が僅かに歯肉に埋もれるような
状態になっているため保定期間中にPMTCやスケーリングを注意深く行な
い歯周病やむし歯が進行しないように注意しています。
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■ ヒルマヤスアキのホッとひと息 院長・晝間康明
「ISO9001維持審査 ~fromデータからfromハートへ~」
2008年、ひるま矯正歯科はISO9001の認証を受けました。ISO9001とは企
業の提供するサービス(ひるま矯正歯科の場合は歯科医療)が一定の品質を
保ち常に改善が行なわれ、向上しているかを評価する国際標準規格です。
認証後もこの規格にそって活動しているかどうか、定期的に外部の審査機関に
よる維持審査で評価されます。今年は認証後2回目の維持審査となりましたが
無事に終える事が出来ました。
この維持審査を定期的に受ける事で、常に医院のシステムを見直しデータに
基づいて改善を繰り返す事ができたため、医院全体の治療の質は向上し、ス
タッフの能力も向上している事を実感しています。
さらに審査を繰り返すたびに様々な管理システムを充実させてきたため管理
システムの完成度について審査機関からお褒めを頂くほどにもなりました。
しかしシステムが充実するにともなって院長である私がスタッフをデータ優先
で評価する傾向が強くなってしまったようです。データの陰に隠れたスタッフ
の能力や医院を大切に思う気持ち(ハート)を評価する事が出来ていなかった
事を教えてくれる出来事があり、とても反省させられました。
どんなに素晴らしいシステムが出来上がったとしてもスタッフの気持ちが医院
から離れてしまっては良い歯科医療を提供する事は出来ません。データで評価
し改善する事は基本でありとても大切な事ですが、これからはハートも評価で
きる院長になりたいと思わされた維持審査でした。
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■ fromデータ その3
「エビデンスレベルまとめ」 歯科医師・松原大樹
前回エビデンスレベル(研究の信頼性)についてのお話をしましたが、わから
ない用語がいっぱい出てきたと思いますので説明を含めながら整理していきた
いと思います。
◆システマティックレビュー
まず目につく用語、システマティックレビュー。これは目的とする医学介入に
ついてエビデンスを明らかにするために一定の基準を満たした質の高い臨床
研究を集め、そのデータを統合して総合評価の結果を要約した文献です。
世界中で行われている臨床研究のデータを集積しているので信頼性は高く、
多くの文献を読む労力がはぶけるといったメリットがあります。
◆ランダム化比較試験
ランダム化比較試験とは被験者を性質が偏らないように無作為化抽出し、医
学介入を行う群と行わない群に分け、評価を行う臨床試験です。プラセボ効果
(偽薬を処方しても、薬だと信じ込む事によって何らかの改善がみられる事)
が生じないように盲検化(誰が薬を飲んだか、誰が偽薬を飲んだのかをわから
なくすること) しているか、などによっても細かく評価されます。
医学介入が最も適正に評価される信頼度の高い臨床試験の方法です。
◆コホート研究
コホート研究には前向き・後ろ向き研究があります。多数の健康人の集団を
対象として、最初に疾病の原因となる可能性のある要因(喫煙・食生活・血液
データなど)を調査し、この集団を追跡調査して疾病にかかる者を確認した上
で、最初に調査した要因とその後の疾病の発生との関連を分析する方法を
前向きコホート研究と言います。
疾病にかかった後で事後的にその状況を調べ、さらにその集団を過去にさかの
ぼって追跡調査することで疾病の発生を確認する方法を後ろ向きコホート研究
と言います。
この研究は薬や治療の効果を調べる場合ではなく、有害なものを調べるときに
たいへん有用です。身体に悪いことがわかっているものを、実験だからといっ
て患者に投与していい筈ありません。
わかりやすいのはタバコの例です。有害なのがわかっているので、こちらから
実験的にタバコを吸ってもらうわけにはいきません。初めから喫煙者と非喫煙
者のグループとを見守ることになります。
つまり、 実験倫理的にタバコなどのように、害や副作用などに関しては介入
研究が存在しえないため、信頼度の一番高いランダム化比較試験の研究結果
がなく、一番信頼度の高い研究方法ということになります。
◆症例対照研究
症例対照研究とは、症例(患者さん)と性別や年齢などの要因が似た人を対
象として選び、その双方に対して、疾病の原因と考えられる要因(例えば食
生活など)を過去にさかのぼって調査し両者で比較する方法です。
症例数の少ない病気などでは研究対象者が集まらないためエビデンスを出す
ことはかなり難しいものです。このような場合は症例報告や治療経験のある
先生の意見などが重要なエビデンスとなってきます。
さて、ここまでエビデンスレベルのお話をしてきましたが、残念ながら現在
の日本ではまだまだエビデンスレベルの高い研究結果が少ないのが実状です。
アメリカやイギリスではこういった研究が国の計画によって数多く行われて
います。
それらの論文報告を無料で一般公開しているホームページがアメリカ国立医
学図書館「Medline(メドライン)」で一般向けに見やすくした情報
「Medline plus」を提供しています。
また、専門家が研究結果を検証し、システマティックレビューが作られ、公
開されているホームページ「Cochrane Library(コクランライブラリー)」
の日本語訳サイト「Minds(マインズ)」は、日本医療機能評価機構が実施
する医療情報サービスで、「Cochrane Library」の翻訳以外に治療のガイド
ラインなど、医療者に必要な情報から一般向けの解説まで閲覧することが出
来ます。
次号はひるま矯正歯科が重要視しているう蝕に関する論文の紹介をしたいと
思います。
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■ ひるま矯正歯科からのお知らせ
<あなたの矯正治療体験を聞かせてください>
ひるま矯正歯科で治療中または治療を終了された方で取材にご協力いただける
方を募集しています。
● 取材は30分~40分程度、ひるま矯正歯科で行います。
● 取材内容:矯正治療を始めた理由、ひるま矯正歯科を選んだ理由、矯正治
療中、大変だったことなどなど。ひるま先生の面白エピソードなどお持ち
の方は大歓迎!! 『ひるまだより』編集部が取材させていただきます。
● 掲載媒体:ひるま矯正歯科ニュースレター『ひるまだより』・ひるま矯正
歯科ホームページ
● 掲載内容:インタビュー記事、担当医師による症例解説・写真(治療風景
・スタッフとの記念写真・症例写真など)
ご協力いただける方は、お電話かメールでお知らせください。ご協力よろしく
お願いします。
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■ 編集後記
『ひるまだより』32号では、現在保定期間中というSさんを取材しました。
矯正治療というのは、スタッフとの信頼関係が本当に大事なんだなと、お話を
伺って改めて感じました。ありがとうございました。
『矯正歯科専門医院からのお便り』次号は、5月末ごろ配信いたします。
お楽しみに!(S)
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◎ ひるまだより とは
ひるま矯正歯科で、隔月で発行しているニュースレターです。
下記アドレスからダウンロードできます。
https://www.hiruma.or.jp/html/newsletter_top.htm
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