HOME >  医院案内 >  メッセージ・インタビュー >  メッセージ/院長・晝間康明

メッセージ/院長・晝間康明


メッセージ/院長・晝間康明

お子さんの理想的な歯並びと噛み合わせのために…
矯正歯科治療 はいつ始めるべき?

今回は、矯正歯科治療の必要性、メリット・デメリット、具体的な開始時期などについて解説します。

不正咬合の発生率…
なぜ矯正歯科治療が必要なのか?

お子さんの歯並びと噛み合わせが、成長とともに理想的な状態になるとは限りません。実際、2009年の新潟大学の研究では、日本人11歳から14歳のお子さんのうち、約44%に矯正治療が必要と判断されています。この割合は、イギリスなど海外と比較して高い傾向にあり、「日本人は歯並びが悪い人が多い」と言われる所以でもあります。

矯正歯科治療を行うメリットとデメリット

矯正歯科治療を行うメリット

  1. 虫歯や歯周病のリスク軽減・・歯並びが悪いと歯磨きが難しく、虫歯や歯周病の原因となる細菌の塊(バイオフィルム)が増殖しやすくなります。矯正治療により歯並びが改善されることで、歯磨きがしやすくなり、口腔内を清潔に保てます。
      

  2. 咀嚼機能の改善:理想的な噛み合わせは、食べ物を効率的に噛み砕き、消化を助けます。
  3. 発音の改善:歯並びや噛み合わせは、発音にも影響を与えます。
  4. 審美性の向上:綺麗な歯並びは笑顔に自信を与え生活の質を高めます。
  5. 将来的な負担の軽減:治療を繰り返す事でかかる経済的負担、時間的負担を減らすことが期待できます。
  6. 歯の寿命を長く保つ:歯の偏った摩耗や破折、歯周組織への負担を軽減し歯の寿命を長く保ちます。

矯正歯科治療を行わないことによるデメリット

  1. 虫歯や歯周病のリスク増加:検査や治療の精度が低下し重症化しやすくなり歯の寿命を短くします。
  2. 咀嚼機能の低下:特定の歯に負担がかかり咀嚼機能が低下、誤嚥や消化不良を起こしやすくなります。
  3. 発音障害:特定の音(サ行、タ行など)が発音しにくく、喋ることが億劫になりコミュニケーションに支障をきたすことがあります。
  4. 審美性の低下:笑顔に自信が持てず、心理的なストレスを抱えることがあります。
  5. 咬合性外傷のリスク:特定の歯に過剰な力がかかり、歯肉退縮や歯のぐらつきが現れることがあります。
  6. 全身への影響:不正咬合が原因で、肩こりや頭痛など、全身に影響を及ぼすこともあります。

矯正歯科治療の開始時期と管理期間

理想的な歯並びと噛み合わせを手に入れるための矯正歯科治療は、「治療が可能となったらできるだけ早く」始めることが推奨されます。歯並びが悪い状態が続くと、虫歯や歯周病のリスクが高まり歯を失う可能性が高まるからです。

具体的には永久歯が生え揃い、上顎を含めた顔面の成長と下顎骨の成長の量や方向が安定した時期が理想的な開始時期です。12〜18歳頃が目安となりますが、個人の成長には差があるため、矯正歯科医による診断が重要です。症例によっては永久歯が生え始めた6〜8歳頃に予防的な矯正歯科治療(1期治療)を始め、その後の成長で噛み合わせが悪化しないように治療をする場合もあります。

お子さんの理想的な歯並びと噛み合わせは、健康で楽しい生活を送る上でなくてはならないものです。
矯正歯科治療の開始時期は、お子さんの成長段階や歯並びの状態によって異なります。予防歯科のメインテナンスを受けながら矯正歯科の必要性と診断を検討していきましょう。