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ドキュメンタリー矯正治療 / ステップ13

レベリングに用いる様々なループ

次にレベリングに用いる様々なループについて御説明します。

レベリングの基本は、最初に直径の細いワイヤーセットし大きくたわませることで、おおまかなレベリングをおこないます。

細いワイヤーは、大きくたわむので大きな捻じれや上下のズレを取り除くことはできても、細かい調整ができません。そこで、約4週おきに少しずつ直径の太いワイヤーに替えて行くことで、より細かいレベルのレベリングをおこないます。

しかし、中には1本の歯の位置が大きく歯列から外れている場合があります。

このような場合、ワイヤーの太さだけでは細かいコントロールができない時があります。大きく外れている歯のレベリングは、ワイヤーにループを組み込むことで、細かいレベリングをおこないます。

使用しているループ:ボックスループ

クリックすると拡大写真が見られます

治療開始時

上顎左側犬歯が上方に大きくずれている。

ボックスループ 治療開始時 正面

ボックスループ 治療開始時 側面

レベリング開始時

全体的なレベリングはほぼ終了しているが、上顎左側の犬歯だけ上方にずれている。

ボックスループ レベリング開始時 正面

上顎左側犬歯のレベリングも終了した。

ボックスループ レベリング終了時 正面
ボックスループ レベリング終了時 側面

使用しているループ:ボックスループ

クリックすると拡大写真が見られます

治療開始時

上顎左側側切歯が内側に大きくずれている。

Lループ、バーティカルループ 治療開始時 正面
Lループ、バーティカルループ 治療開始時 上顎

レベリング開始時

Lループ、バーティカルループ レベリング開始時 正面
Lループ、バーティカルループ レベリング開始時 側面

レベリング終了時

上顎左側側切歯がループによりレベリングされた。

Lループ、バーティカルループ レベリング終了時 正面

Lループ

Lループ、バーティカルループ レベリング終了時 側面

バーティカルループ

レべリング 上顎面

Dr.ヤスアキのほっと一息

矯正歯科治療のレベリングとは

矯正歯科治療は、歯並びの異常を改善する歯科治療です。

しかし歯並びの異常を持っている患者さんの殆どは、かつて良い歯並びだったのに、何らかの理由で歯並びの異常が現れたわけではありません。

つまり、歯並びの異常を改善するということは、昔の良い歯並びに戻す治療ではなく、その患者さんにとって初めての良い歯並びを新たに造り出す歯科治療なのです。

新たに歯並びを造り出すということは、建物を建築することにも良く似ています。大きな地震等にも充分に耐える、安心できる建物とは、土台の整備や充分な強度を持つ柱や梁などの基礎建築がしっかりしています。

今回、2回にわたりご説明したレベリングは、きれいな歯並びを造る矯正歯科治療の基礎部分です。ひるま矯正歯科では、レベリングを充分におこなうことが、きれいな歯並びをつくる基礎だと考えています。


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症例写真の補足情報

年齢
25歳
抜歯部位
上下顎左右第1小臼歯

永久歯の矯正治療(Ⅱ期)の目安

治療内容
オーダーメイドのワイヤー矯正装置で治療を実施します。(スタンダードエッジワイズ法)
治療に用る主な装置
マルチブラケット装置、症状により歯科矯正用アンカースクリューを用いる場合もあります。
費用(自費診療)
約1,280,400円~1,472,900円(税込)
※検査料、月1回の管理料等を含む総額
通院回数/治療期間
毎月1回/24か月~30か月+保定
副作用・リスク
矯正装置を初めて装着後は、歯を動かす力によって痛みや違和感が出たり、噛み合わせが不安定になることで顎の痛みを感じる場合があります。
歯を動かす際に歯の根が吸収して短くなる、歯ぐきが下がる場合があります。
治療中は歯みがきが難しい部分があるため、お口の中の清掃性が悪くなってむし歯・歯周病のリスクが高くなる場合があります。
歯を動かし終わった後に保定装置(リテーナー)の使用が不十分であった場合、矯正歯科治療前と同じ状態に戻ってしまうことがあります。 ・
長期に安定した歯並び・噛み合わせを創り出すために、やむを得ず健康な歯を抜く場合があります。