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ドキュメンタリー矯正治療 / ステップ24

再評価の結果行なう事:ポジションチェンジ+再レベリング

再評価により、上顎第1大臼歯と第2小臼歯のブラケットポジションを変更しました。変更後の写真により、ブラケットスロットの位置が大きく変わっている事が分かるかと思います。

ブラケットポジションが変わったため、ワイヤーもあまり太いものが装着できなくなります。そこで、再度細いワイヤーでレベリングをしていき、最終的にはレクトアンギュラーワイヤーによるアイデアルアーチを装着します。

クリックすると拡大写真が見られます

ブラケットとバンドを外した所
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ルートパラレリングができていない歯のブラケットとバンドを外しました。

ブラケットとバンドのポジションを変えた所
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ブラケットとバンドのポジションを変えた所です。一直線だったスロットに角度がついたことが分かります。

新しいポジションのブラケットとバンドにワイヤーをセットし際レベリングをしている所


新しいポジションのブラケットとバンドにワイヤーをセットし際レベリングをしている所です。

ポジションチェンジした部分のワイヤーがたわんでいる

Dr.ヤスアキのほっと一息

今回、再評価とポジションチェンジについて解説しました。患者さんにとっては、アンテリアリトラクション終了までは、すき間がだんだん閉じてきたり、飛び出ていた前歯が引っ込んできたりと治療の流れがわかりやすく楽しいものです。そして、前歯が引っ込んだアンテリアリトラクション終了時は「そろそろ矯正治療も終わりかなあ?」と言う心境になることでしょう。

そんな心境にある患者さんにとって、ポジションチェンジによる再レベリングやアイデアルアーチによる微調整は、その調整内容の重要な意義が患者さんには伝わりづらく、患者さんにとってもどかしい治療ステップでしょう。

そのような患者さんの気持を汲んでか、アンテリアリトラクションで終了してしまう医院も多いようです。
実体験として「患者さんにも分かりにくいし、患者さんもそこまで細かいことを要求していないよ!」とある先生に言われたこともあります。

しかし、私は本当に患者さんのためになる矯正歯科治療を提供すると心に決めています。そして、本当に患者さんのためになる矯正歯科治療とは、矯正歯科治療後に噛み合せや歯並びが安定する矯正歯科治療だと思っています。

私は、大学の矯正科やひるま矯正歯科における過去の症例において、細かい仕上げが不十分で噛み合せが不安定になったり後戻りしてしまう症例を見てきました。

ですから、患者さんにとっては分かりにくいポジションチェンジも、患者さんのためになる矯正歯科治療を提供するにはなくてはならないステップだと考えています。

ポジションチェンジは、私の「こだわり矯正歯科治療ステップ」です。


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症例写真の補足情報

主訴
前歯の隙間
診断
空隙歯列
年齢
24歳3か月
抜歯部位
非抜歯

永久歯の矯正治療(Ⅱ期)の目安

治療内容
オーダーメイドのワイヤー矯正装置で治療を実施します。(スタンダードエッジワイズ法)
治療に用る主な装置
マルチブラケット装置、症状により歯科矯正用アンカースクリューを用いる場合もあります。
費用(自費診療)
約1,280,400円~1,472,900円(税込)
※検査料、月1回の管理料等を含む総額
通院回数/治療期間
毎月1回/24か月~30か月+保定
副作用・リスク
矯正装置を初めて装着後は、歯を動かす力によって痛みや違和感が出たり、噛み合わせが不安定になることで顎の痛みを感じる場合があります。
歯を動かす際に歯の根が吸収して短くなる、歯ぐきが下がる場合があります。
治療中は歯みがきが難しい部分があるため、お口の中の清掃性が悪くなってむし歯・歯周病のリスクが高くなる場合があります。
歯を動かし終わった後に保定装置(リテーナー)の使用が不十分であった場合、矯正歯科治療前と同じ状態に戻ってしまうことがあります。 ・
長期に安定した歯並び・噛み合わせを創り出すために、やむを得ず健康な歯を抜く場合があります。